鳥には何で手が生えないの? – おとなネット相談室

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こんにちは、おとなネット相談室のお時間です。2014/10/6の記事で、「なんで鳥には手が生えないか?」という質問があったのでお答えします。2つの観点から説明します。

▼観点1:空の代償

鳩

こんなことを考えたことはないでしょうか?

 A. なぜ「三歩歩くと忘れてしまう(鳥頭)」と言われるほど頭が悪いのか?
 B. なぜ「ハト胸」と喩えられるほど胸筋が発達しているのか?
 C. なぜ異常に細い足をしているのか?

これらの答えはすべて同じです。「空を飛ぶため」ですね。Aは脳を軽くするため。Bは空を飛ぶためには翼を動かすためのマッチョな胸筋が必要だから。Cも当然軽量化。このように鳥という動物は空を飛ぶために実に多くのものを捨てているということに気付かされます。

しかし逆に言えば空を飛ぶことにはそれだけのメリットがあるということで、空というのは競争相手が少ないのですよね。生物は最も強い者が栄えるのではなく最も環境に適応できたものが生き残りますので、これは大きなアドバンテージになります。

ここで本題に入ります。
では、鳥に手が生えたらどうなるでしょう?

答え: ジャマ

そう、手というのは重くなっちゃうんです。空を飛ぶことに何ら貢献しない、むしろ重くなって邪魔になってしまいます。だったら今あるモノを有効利用した方がいいということで、彼らはクチバシや足を使うことで手の代用としています。そういった器用さを進化させるほうが空を飛ぶのには都合がいいんですよね。

 

▼観点2:骨
下記の骨格画像を見てください。(クリックで拡大します)骨格画像

左上:人間  中央上:アイアイ(猿)
左下:こうもり  中央下:カエル  右:イルカ

実は多くの動物は骨格が非常に似ています。祖とする生物から骨格を変化させて環境に適応してきているということがとてもよくわかりますね。そして逆に、骨格というのは進化しにくいとも言えます。骨格はあくまで変化してきたものであって、突然骨格が生えてくるなどということは起きにくいんですね。例外は牙とか角といった、関節という複雑な構造を必要としないものくらいでしょうか。

では、鳥に手が生えたらどうなるでしょうか?

答え: 骨が足りない

そう、手に該当する骨はもう翼に使ってしまっているのです。というわけで、これまた手を生やすのは難しい、ということになります。

▼じゃあどうすれば手が生えるの?
あくまで可能性の話としては、飛行能力を失った鳥(ダチョウやニワトリ等)ならば羽を退化させることで手の構造を再現しうる可能性はあります。しかし手を使うほど進化するのであれば道具を作る必要性に迫られる必要がありますが、今のところそれは無さそうです。

また骨ではなく軟骨の進化であればわりと多く見られます。例えばゾウは長い鼻を器用に使いこなしますし、カメレオンの舌はエサを取るのに活躍しますし、イルカは陰茎を自在に動かせます。

鳥類で手に近い動きをする軟骨を進化させているのはキツツキでしょう。キツツキは「木に穴を開けて巣穴を作る」というイメージが強いと思いますが、あれは木の中に住む虫を食べるときにも使います。木を叩いて虫が住む空洞があるか調べ、そこまで穴を開けて長いベロで虫を捕まえて食べるのです。下図の黄色い部分はベロの部分ですが、構造が工夫されておりとても長いのが特徴です。頭蓋骨をぐるっと囲んでいるので、木を叩く際の衝撃から身を守る機能もあります。

キツツキの舌構造というわけで、手の骨格が足りない上に重くなるんで、手以外を使ったほうが簡単だよね~~、ということになってしまいます。よって手が生えることはないんじゃないかなぁというのが結論です。

▼そもそも「環境対応をしたもの」を「進化」ってゴーマンじゃね?
これはそもそも進化という自然現象をダーウィンが発見し、それに人間は名前を付けて使っているだけですので、この場合ゴーマンなのは自然現象を作ったモノ、いわゆる「神」と呼ばれるモノです。つまり社長は

「神様ってゴーマンだよね!」

と言っているわけで、このロックンロールな反骨精神溢れる感じがたまりませんね!
ちなみにこの一文が無ければ僕はこの文章を書いていないと思います。
負けじと私も、先日お友達になった霊能者が “自分は神様と話ができる” とか言っていたので、

 「神様をぶん殴るのって、どうやったらいいんですかね?(`・ω・´)」

と聞いたら、

 「そんな質問をされたの初めてです(´・ω・`)」

と言われました。ちなみに物質じゃないので殴るのは無理だそうです(´・ω・`)
社長には僕の無念を何とか晴らしていただきたいと思います!(`・ω・´)

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