学校で勉強したことは役に立たない――
よく聞く言葉ですよね。でもこんな言葉もあるそうです。
すぐに役に立つことは、すぐに役に立たなくなる(小泉信三)
例えば Suica(電子マネー)の使い方を学校で習ったとしましょう。このような知識はすぐに役立ちますが、10年20年先に使える知識かどうかはわかりません(=陳腐化しやすい)。またこの知識の先には特に何もありません。こういった特徴を持つ知識を私達は無意識に「ノウハウ」と呼んでいるようです。
反対に学校で習うような知識だと
・直接的には役に立たない
・陳腐化しにくい
・知識にはまだまだ先がある
といったノウハウとは逆の性質があります。こういった特徴を持つ知識をどうやら私達は「教養」と呼ぶようです。
「先の有無」を図形で例えると、ノウハウは点(0次元)、教養は線(1次元)と表せます。次元の高いことができれば次元の低いことは労せずできてしまうので、だからこそ学校ではノウハウを教えず教養を教えていたのだな、と最近考えるようになりました。
余談ですが冒頭の言葉を子供の前で言うと、子供は「勉強しなくていい言い訳ができた!」と勉強をしなくなる傾向があるとか。子供に勉強させるには親が勉強している姿を見せることがいちばんいいそうです。