2013/07/10 松本

7/5の社長の記事で、客観評価は高いのに自分では「まだまだだ」と思っている方の話がありました。この話で黒澤明氏のアカデミー名誉賞受賞時のコメントを思い出しました。

 「私はまだ映画がよくわかっていない――」

では、なぜこういった逆転現象が起きてしまうのかを考えてみます。結論から言えば 何かがわかるたびにわからないことがもっと増える からだと思われます。図にしてみるとわかりやすいです。

わかるとわからなくなくなるモデル

このモデルでは1つ知るたびに3つわからないことが増えるため、差し引くと2つわからないことが増えるんですよね。そのため黒澤氏は映画についてたくさんの”わかる”マス目をお持ちだったのですが、それ以上に膨大な”わからない”マス目があったために「自分はわかっていない」という自己評価をしていたというわけです。

しかし通常はこのようにはなりません。図の(4)や(5)のように 自分で壁を作ってあきらめてしまうからです。あきらめると非常に効率よくわからないことを減らせます(見かけ上は)。

わかるとわからなくなくなるモデル図B

よく「壁を乗り越えろ!」とか言いますが、実はそんな壁よりも自分自身で作ってしまった壁のほうが多かったりします。自分が無意識に作ってしまった壁がどこにあるのか、それを意識してみるだけでも何か変わってくるのかもしれませんね。

それと「あきらめ」というと聞こえは悪いのですが、言い換えれば「選択と集中」ですので必ずしも悪い意味ではないです。もっとも図(5)のようになるとダメですけれども。新しく何かがわかる、ということは未来そのものですので、過去に生きることしかできなくなってしまいます。

 

なお弊社植田は人材育成や就職支援に関することで「わからない」と言うことがありますが、この「わからない」は黒澤氏と同様の「わからない」だと感じておりますがいかがでしょうか?

……と、何だか社長を褒めるような形になってしまいましたが、これは決して6/28の社長の記事で私が褒められたお返しなどではありません。何せあの件では抗議しましたからね。

「社長!あのように一方的に褒められるのは困ります! きちんとボクの残念な所も書いていただかないと!!」

ちなみに最近の残念ポイントは、父母が下の名前を ヨシオ にしてくれていたら、チーズケーキを持っていくときに
 ヨシオ持参のチーズケーキ!
という一発ギャグができたのになぁ……ということを考えながらお菓子作りしてる辺り。

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